【やさしい日本語】「職場の日本語がむずかしい…」と悩むあなたへ。ストレスをへらし、チームで活躍(かつやく)するためのコミュニケーション

こんにちは!日本の会社(かいしゃ)で働(はたら)くみなさん、毎日おつかれさまです。

「一生懸命(いっしょうけんめい) 日本語で話しているのに、うまく伝わらない…」
「会議(かいぎ)でみんなが何を話しているか分からなくて、不安(ふあん)になる…」
「まちがえるのが怖(こわ)くて、あまり話せなくなってしまった…」

そんなふうに感(かん)じて、ストレスがたまっていませんか?日本の職場(しょくば)のコミュニケーションには、すこし特別(とくべつ)なところがあるのです。

この記事(きじ)では、あなたのストレスを軽(かる)くして、もっと楽(らく)に、そしてチームの一員(いちいん)として活躍(かつやく)するための、具体的(ぐたいてき)な方法(ほうほう)を3つのステップで紹介(しょうかい)します。

目次

なぜ、日本の職場でのコミュニケーションはむずかしいの?

まず、あなたがストレスを感(かん)じる原因(げんいん)を知(し)ることが大切(たいせつ)です。

1. 言葉(ことば)の壁(かべ):「空気(くうき)を読(よ)む」文化(ぶんか)

日本のコミュニケーションは、「ハイコンテクスト」と言われます。これは、言葉(ことば)だけでなく、その場(ば)の状況(じょうきょう)や雰囲気(ふんいき)(=空気(くうき))で多(おお)くのことを伝(つた)える文化(ぶんか)です。

  • 主語(しゅご)がない: 「(私は)明日(あした)対応(たいおう)します」を「明日対応します」のように、誰(だれ)がやるのかを言わないことがあります。
  • あいまいな表現(ひょうげん): 「検討(けんとう)します」(やります、とは言っていない)や「大丈夫(だいじょうぶ)です」(OKの意味(いみ)か、No thank youの意味か分かりにくい)など、はっきり言わないことがあります。

あなたが「よく分からない」と感(かん)じるのは、とても自然(しぜん)なことなのです。

2. 心(こころ)の壁(かべ):「まちがえたくない」というプレッシャー

「正(ただ)しい敬語(けいご)を使(つか)わないと、失礼(しつれい)だと思われるかも…」
「私の発音(はつおん)は、みんなに笑(わら)われるかもしれない…」

このような不安(ふあん)が、あなたの心(こころ)にブレーキをかけていませんか?
「まちがってはいけない」と思えば思うほど、話すのが怖(こわ)くなり、コミュニケーションがもっとむずかしくなる、という悪循環(あくじゅんかん)に陥(おちい)りがちです。


ストレスをへらす3つのステップと、明日(あした)からできること

原因(げんいん)が分(わ)かったら、さっそく解決策(かいけつさく)を試(ため)してみましょう。「気持(きも)ち」「スキル」「関係(かんけい)」の3つのステップで、あなたの職場(しょくば)の環境(かんきょう)はきっと良(よ)くなります。

ステップ1:【気持(きも)ちを変(か)える】完璧(かんぺき)な日本語じゃなくてOK!

まず一番(いちばん)大切(たいせつ)なのは、あなたの気持(きも)ちです。

  • ゴールは「完璧(かんぺき)」ではなく「伝(つた)わること」
    外国語(がいこくご)でビジネスの話(はなし)をすることは、とてもすごいことです。100%完璧(かんぺき)な日本語を目指(めざ)す必要(ひつよう)はありません。一番(いちばん)大事(だいじ)なのは、あなたの「意図(いと)(=言いたいこと)」が相手(あいて)に伝(つた)わることです。まちがいを恐(おそ)れないでください。
  • 「分からない」と正直(しょうじき)に言(い)う勇気(ゆうき)
    分(わ)かったふりをすると、後(あと)で大(おお)きな問題(もんだい)になることがあります。「すみません、今(いま)の言葉(ことば)の意味(いみ)が分かりません」「もう一度(いちど)、ゆっくり言(い)ってもらえますか?」と正直(しょうじき)に伝(つた)えることは、あなたの仕事(しごと)への責任感(せきにんかん)のしるしです。

ステップ2:【スキルを身(み)につける】「伝(つた)える工夫(くふう)」と「聞(き)く技術(ぎじゅつ)」

すこしの工夫(くふう)で、コミュニケーションはとてもスムーズになります。

  • 「伝(つた)える」ときの工夫(くふう)
    • 短(みじか)い文(ぶん)で話(はな)す: 「〜で、〜なので、〜です」ではなく、「〜です。なぜなら、〜だからです。」のように、文(ぶん)を短(みじか)く切(き)って話(はな)しましょう。
    • 結論(けつろん)から話(はな)す: まず一番(いちばん)言いたいこと(結論(けつろん))を言(い)います。そのあとで、理由(りゆう)や詳(くわ)しい説明(せつめい)をします。(例:「この案(あん)に賛成(さんせい)です。理由は3つあります。1つ目(め)は…」)
    • 言葉(ことば)+α(プラスアルファ)を使(つか)う: チャットやメールで話(はな)した内容(ないよう)をテキストで送(おく)ったり、図(ず)や絵(え)を描(か)いて説明(せつめい)したりすると、とても分かりやすくなります。
  • 「聞(き)く」ときの技術(ぎじゅつ)
    • 具体的(ぐたいてき)に質問(しつもん)する: 「分かりません」ではなく、「すみません、『〇〇』という部分(ぶぶん)が分かりませんでした。もう一度(いちど)お願(ねが)いします」のように、どこが分からないかをはっきり伝(つた)えましょう。
    • 自分(じぶん)の言葉(ことば)で確認(かくにん)する(パラフレーズ): 「なるほど。つまり、私がやることは〇〇ということで合(あ)っていますか?」と、自分(じぶん)が理解(りかい)した内容(ないよう)を言(い)って確認(かくにん)すると、誤解(ごかい)がなくなります。

ステップ3:【仲間(なかま)をつくる】言葉の壁をこえる、良い関係(かんけい)のつくりかた

最後(さいご)に、一番(いちばん)パワフルなのは、チームのメンバーとの良(よ)い関係(かんけい)です。

  • 自分(じぶん)から心(こころ)を開(ひら)く:
    「日本語を勉強中(べんきょうちゅう)です。もし変(へん)な言葉(ことば)を使(つか)ったら、教(おし)えてください」と先(さき)に伝(つた)えてみましょう。そうすれば、周(まわ)りの人もあなたを助(たす)けやすくなります。自分(じぶん)の国(くに)の文化(ぶんか)や食(た)べ物(もの)について話(はな)すのも、仲良(なかよ)くなる良(よ)いきっかけです。
  • 感謝(かんしゃ)を具体的(ぐたいてき)に伝(つた)える:
    誰(だれ)かが助(たす)けてくれたとき、「ありがとうございます」に加(くわ)えて、「〇〇さんの説明(せつめい)、とても分かりやすかったです!」のように、何(なに)が嬉(うれ)しかったかを伝(つた)えましょう。あなたの感謝(かんしゃ)が伝(つた)われば、相手(あいて)もまた助(たす)けたいと思(おも)ってくれます。
  • 助(たす)けを求(もと)めることを恐(おそ)れない:
    「このメールの日本語、すこしチェックしてもらえませんか?」のように、小(ちい)さなことでいいので、周(まわ)りの人(ひと)を頼(たよ)ってみましょう。人(ひと)は頼(たよ)られると嬉(うれ)しいものです。それは、あなたがチームを信頼(しんらい)している証拠(しょうこ)にもなります。

まとめ:コミュニケーションはキャッチボール。あなた一人(ひとり)でがんばらなくていい

外国人(がいこくじん)の同僚(どうりょう)とのコミュニケーションでストレスを感(かん)じる日本人(にほんじん)がいるように、あなたも同(おな)じようにストレスを感(かん)じているかもしれません。それは、どちらか一方(いっぽう)が悪(わる)いのではありません。

コミュニケーションは、ボールを投(な)げたり受(う)け取(と)ったりするキャッチボールのようなものです。

あなたが今回(こんかい)の記事(きじ)で紹介(しょうかい)したような「伝(つた)える工夫(くふう)」というボールを投(な)げれば、きっとあなたの同僚(どうりょう)も「分かろうとする努力(どりょく)」というボールを返(かえ)してくれるはずです。

そのキャッチボールを続(つづ)けることで、言葉(ことば)の壁(かべ)はいつのまにか低(ひく)くなり、あなたはチームにとって、なくてはならない大切(たいせつ)な存在(そんざい)になっているでしょう。応援(おうえん)しています!

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